Travewriter

〜 Enjoy world, Enjoy everything 〜

脳科学を最大限利用した「英語学習」の6つのTIPS


スポンサードリンク

f:id:travewriter:20170424124948j:plain

このブログでは英語学習方法を頻繁に取り上げているが、今回は「脳科学に基づいた英語学習のTIPS」を6つ紹介する。

何事も、脳科学に基づいた勉強法を実践することで、通常の勉強よりも遥かに効率良く物事を習得することができる。僕たちが普段使用している脳の割合は、全体のうちわずか10%ほどだ。残りの90%近くは使っておらず、本来持っている脳の能力を活かしきれていないのが実情だ。

裏を返せば、僕たちは脳の仕組みや使い方を覚えることで、本来持っている「脳の潜在力」をもっと活用することができる。特に英語といった未知のものを習得するためには、脳が持つ機能を最大限活用することを意識しよう。

脳科学を利用した「英語学習」の6つのTIPS

1. マルチタスクで学習をしない

もしあなたが海外ドラマを見ながら参考書を解いたり、イヤホンで英文を聞き流しながら頭を使う別のタスクをしているなら、今すぐそのような「マルチタスク」をやめよう。

Stanford Universityの研究結果によって、「マルチタスクが脳の活動を低下させる」ことが明らかにされている。一見、マルチタスクは同時に複数のことをこなし、効率的であるとの見方も存在するが、実際はマルチタスクはパフォーマンスの質や生産性を低下させている。

マルチタスクが抱える問題点は次の通りだ。

  • あるタスクから全く別のタスクへの切り替えで脳を消耗する
  • 前にやっていたタスクでの無関係な情報を、脳内から取り除くことが困難

マルチタスクは同時並行でどんどん異なることを処理する。それゆえに、嫌が応にも脳の切り替え回数が多くなる。すると、まず脳の切り替え行為自体で脳を消耗することとなる。いざ次のタスクに移ったところで、今度は前のタスクの無関係な情報を頭から消し去ることができないため、次のタスクにすぐ集中することは困難なのだ。

さらに付け加えると、University of Londonの研究は「マルチタスクという行為がその人のIQ自体を低下させる」ことを明らかにしているので簡単に紹介する。

彼らは実験対象者に対して、シングルタスク、マルチタスクの双方で認知課題を設けて実験を行った。すると、マルチタスクをした際のIQスコアが、シングルタスクをした際に比べて15ポイントも低下したのだ。この15ポイントの低下レベルは、一晩中寝ずに起き続けていた時の状態や、マリファナを喫煙していた状態と同等レベルであり、通常の大人が8歳の子供レベルまでIQが低下したのと同等である。

このように、マルチタスクは脳の活動を低下させるだけでなく、脳を消耗し、IQを著しく下げ、生産性やパフォーマンスを低下させるのだ。

 

☆複数のタスクをやるなら時間を区切ってやること

マルチタスクをやるなら、ある程度の時間を区切ってやろう。英語の勉強であれば、1時間は海外ドラマでリスニングの勉強をやり、次の1時間は参考書を使ってライティングの勉強をやるという感じだ。海外ドラマを見ながら参考書を解く、英語を聞き流しながら脳を使う別のタスクをこなすことは、せっかく持っている脳の力を妨げ、脳の活動自体を低下させていると認識しよう。

この考え方は英語勉強だけでなく仕事にも通ずる。仕事においても「今はこのタスクだけ」と決め、選択と集中をして取り組む人は、大きな成果をあげる。一方、同じ時間に複数のことを同時並行してやるマルチタスクは、それぞれのクオリティが中途半端になり、時間も体力も浪費するだけである。

複数のことをこなすこと自体は多くの相乗効果を生むため推奨するが、同じ時間に複数のことを同時にやることはやめよう。必ず時間を区切り、その時間内は一つのタスクに集中する。これが英語学習においても仕事においても、あらゆる物事において最も生産性の高いやり方だ。

 

2. 記憶の階層を理解し、年齢に合わせた勉強方法を取り入れる

英語は「記憶すること」が多くの場面で求められる。記憶することが苦手な人は多く、なんとかして記憶力を上げたいと願う人は多いだろう。

ここで、記憶と一言でいっても、記憶には複数の階層が存在することを知っているだろうか。実は記憶には「5つの階層」が存在し、それぞれ次の通りである。

  1. 手続き記憶
  2. ライミング記憶
  3. 意味記憶
  4. 短期記憶
  5. エピソード記憶

パッと見よくわからない5つの階層が存在するが、覚え方としては「上から順に、人間の成長過程と等しくなる」と覚えておこう。つまり、生まれてまず初めに発達するのは一番上の手続き記憶であり、成長に連れてプライミング記憶、意味記憶、短期記憶と発達していき、最終的にエピソード記憶が発達していくという流れである。この階層を利用する方法が、今回紹介する英語学習のTIPSだ。

☆記憶の階層

その前に、まず一つずつの階層を簡単に説明していく。1の手続き記憶は「体で覚える記憶」のことだ。子供が歩き方を覚えたり、自転車の乗り方を覚えるのは、この手続き記憶の作用だ。手続き記憶は年齢が低ければ低いほど、活発的に働く記憶である。一方、大人になればなるほど手続き記憶はできなくなっていく。

2のプライミング記憶は「先入観を生む記憶」のことだ。過去の経験則をもとに、何かを当たり前だと感じてしまう記憶と表せる。例えば、「サル」と10回いったあとに、「ドンキーコングは?」と聞くと一瞬「サル」と言いかけてしまうようなものだ。いわゆる「経験則」に基づいた考えを発達させてくれる記憶であり、手続き記憶の次に発達してくる記憶である。

3の意味記憶は「覚えようとして覚える記憶」のことだ。受験者が英単語を覚える時に使うような記憶である。意味記憶は中高生など若い年代が一番発達している。大人になってから物事を記憶できなくなった人は多いと思うが、脳の階層を見れば、それはいわば当然のことといえる。

4の短期記憶は「一瞬だけ覚えておく記憶」のことだ。例えばこれからかける電話番号を一瞬だけ見て暗記するような時に使われる。

最後のエピソード記憶は「物事のエピソードや経験から得られる記憶」のことだ。エピソードが存在すること、実際に体験したこと、イメージを利用した記憶や語呂合わせといったものは、みなエピソード記憶に該当する。成人した大人が最も発達している記憶だ。

 

☆大人の英語学習では「エピソード記憶」を取り入れる

これを踏まえ、成人した大人が英語を学習するときは、5の「エピソード記憶」を効率的に使うと良い。大人が何かを記憶する際に、機能が低下してきている意味記憶を使うより、機能が最大限発達しているエピソード記憶を使う方がずっと効率的で賢い方法なのだ。

具体的に、エピソード記憶を促す勉強方法には次のようなものがある。

  • トーリー仕立てにして英単語を覚える
  • 語呂合わせで英語の意味を覚える
  • 画像イメージで英単語を覚える

「ストーリーごと覚えてしまう」「語呂合わせにして覚えてしまう」「英単語をGoogle 画像検索してイメージで覚えてしまう」といった方法こそ、エピソード記憶を使った記憶方法であり効率的だ。中高生のときにやった「単語を単語のまま覚える」というのは「意味記憶」を使う記憶であるので、成人した大人にとっては得策ではない。印象深いストーリーと絡めたり、写真イメージを絡めることで、エピソード記憶」を刺激しよう。そうすることで、脳内に記憶はグッと定着しやすくなる。

 

3. エビングハウス忘却曲線に基づいた反復学習を行う

エビングハウス忘却曲線をご存知だろうか?エビングハウス忘却曲線とは「人間が物事を忘れるまでの期間を表す曲線」のことである。この忘却曲線を理解し「反復学習」を取り入れることで、記憶の定着率は高まるのだ。

当ブログでも何度か英語勉強のコツの中で取り上げているが、反復学習のタイミングは次の通りである。

英語を習得する最も重要なコツは"復習をすること"だ。どの勉強にも通ずるが、基本的に人は"物事を忘れていく生き物"である。エビングハウス忘却曲線によると、人は覚えたことを20分後には42%忘れ、1日後には74%忘れ、1週間後には79%を忘れてしまうという。せっかく貴重な時間を割いて覚えた単語やフレーズも、何もしなければ1週間後にはその内80%近くは忘れてしまうのだ。一生に一度の人生、こんなにもったいない時間の使い方はない。

一方、定期的に復習を設けることで忘却曲線は上記の通りにはならない。復習をすることで覚えた単語やフレーズを1週間後に80%忘れることはなくなり、着実かつ確実に勉強した内容が積み重なっていく。つまり、自分が勉強に投資した貴重な時間を"意味あるモノ"にするためには復習をするしか道はないのだ。復習というのは一度やったことを繰り返すことなので最も億劫になるポイントだが、一方で"最も大切なコト"であると認識しよう。
効果的な復習のタイミング

効果的な復習のタイミングに関しては、カナダを代表する大学であるウォータールー大学の研究結果から考えよう。研究結果によると、一定のタイミングで復習を挟むことにより、忘却曲線の動きに逆らい記憶は定着するようになる。

 
f:id:travewriter:20161127083557g:plain
Curve of Forgetting | Counselling Services | University of Waterloo縦軸が記憶の定着率、横線が日数である。そして黒線が忘却曲線であり、オレンジ線が復習を行った場合の記憶の忘却曲線となる。この図より、一定の期間に復習をすることで記憶が定着していることがわかるだろう。これを基に復習のタイミングを考えると次のようになる。
  1. 1日後  ⇨10分間復習
  2. 1週間後 ⇨5分間復習
  3. 1ヶ月後 ⇨2-4分間復習
英単語やフレーズを覚えたら、上記3ポイントで復習を挟もう。見て気づくと思うが、回数を重ねるほど復習に要する時間は減っていく。これが最も効率的な復習のタイミングである。

 エビングハウス忘却曲線を理解し、人が物事を忘れやすいタイミングで的確に反復学習を設けることで、脳の記憶は定着する。英単語や英語フレーズを覚えるときは、エビングハウス忘却曲線を必ず意識しよう。

 

4. 「歩くこと」を勉強に取り入れる

英語学習の習慣に「歩くこと」を取り入れよう。それが英語を効率的に習得するコツである。

「歩くこと」は脳にプラスの作用をもたらすことが、脳科学のあらゆる研究結果で判明している。歩くことで得られる効果は大きく分けて2つある。

  1. 脳が活性化する
  2. 記憶力が促進される
1. 脳が活性化する

Forbesがまとめた2016年の脳科学研究データ(10 Must-Read Brain Science And Psychology Studies Of 2016)によると、歩くことは「脳を活性化させる特効薬」とされている。

研究結果によると、12分間部屋でずっと座っていたグループと、12分間外を歩いていたグループの脳の間には、「集中力」「楽しさ」「活力」「自信」といった項目において、外を歩いていた人の方が高まったデータが出ている。これは気持ちの問題ではなく、たとえ歩くこと自体が脳にプラスだと当の本人が認識していなくても、歩くという行為自体が脳は活性化させ、プラスの作用をもたらすのだ。

脳を活性化させるためには、お金を使う必要も医者に通う必要もない。「歩くこと」それ自体が特効薬となるのだ。効率的な英語学習においては「いかに脳の機能を高いレベルで維持し続けるか」が重要であり、そして「歩くこと」は脳の機能を維持するのに極めて有効な方法なのだ。

 

2.記憶力が促進される

歩くことが持つ効力は集中力や活力をあげるだけにとどまらない。歩くことは同時に、脳が持つ「記憶力」を促進することが研究で明らかにされている。

実験によると、勉強中に20分間の簡単な散歩をするだけでも、脳内には血流が多く流れ込み、脳血管の活動が促進される。すると脳内の情報処理の機能が促進され、物事の記憶力が高まっていくのだ。このように、散歩は脳内の神経接続をより迅速につなげる効能をもたらすため、より早く学び、より効率的に記憶をすることができるようになる。

歩くことを勉強の合間に入れることも良いが、歩きながら英語のフレーズを覚えたり、歩きながら瞬間英作文をすることも、脳科学の観点で理にかなっている。何か物事を覚えたり考える時は、歩きながら学習する時間も組み入れると良い。

 

5. ダークチョコレートをひとつまみ食べる

シンプルでいて即効性のある方法が、勉強の合間に「ダークチョコレートをひとつまみ食べること」だ。魚、果物、野菜といったものが脳に良い影響を与えることは知っているかもしれないが、ダークチョコレートの持つ効能も知っておかなければならない。

The University of Arizonaの研究結果によると、ダークチョコレートは脳の活動を活発化させることが明らかになっている。ダークチョコレートが脳にもたらす作用は「脳内にドーパミンを生成すること」だ。このドーパミンが脳を活性化させ、記憶能力や活力の促進を高めてくれる性質を持つ。

ランチ明けの午後の時間は集中力がとぎれやすい時間帯であるが、この時間にダークチョコレートをひとつまみ食べることで、集中力が持続しやすくなる。通常のチョコレートは砂糖やミルクの含有量が多く脳科学の観点ではよくないため、高カカオのダークチョコレートを食べるようにすると良い。

 

6. 室内温度を18〜25℃に設定する

脳を集中的に活性化させ続けるためには、勉強を行う学習環境も重要な要素となる。特に気温は集中力に直接的に影響してくるものであり、適正の部屋温度を知り、保つことが必要となる。

脳がもっとも活動する適正な温度は「18〜25℃」だ。夏場は25℃、冬場は18℃を目安に設定することをおすすめする。特に25℃以上になった場合、脳の活動は著しく低下し、集中力の低下、記憶力の低下が起きやすい。脳は多少寒いくらいの環境下の方が活動が高まりやすいため、特に夏場は空調設定を行い、室内環境を25℃以下に保つことが、効率的な英語学習のためには重要となる。

なお、日本人にとっては18〜25℃がベストだが、海外の研究結果では17℃がベストという事例も出ている。ただ、外国人は日本人より体温が高く、同じ温度下でも暑く感じやすいため、今回は海外の研究データは参考にせず、あくまで日本の研究データに基づいている。

  

脳科学を利用し、効率的に英語を学習しよう

以上が脳科学を利用した英語学習の6つのTIPだ。英語を早く習得したいなら、脳の仕組みを理解し、脳がより活発的に働くような環境を自分で作らなければならない。脳科学に基づいた英語学習を取り入れることで、より短期的に英語を習得することはできる。今回紹介した内容が、英語学習の参考になれば幸いだ。

 

☆効率的な英語学習方法はこちらから